アーノンクール『音の話法としての音楽―新しい音楽理解への道』(1)読解への導入

そのような単に「美しい」だけの音楽など、かつて一度も存在したことはありませんでした。 そうして誰もが、音楽の価値と演奏について判断し意見を述べることは正当でみずからにその資格があると感じてしまっているのです。 最初の版が刊行されたのは1982年なので30年以上も前に出たことになる。邦訳は1997年(『古楽とは…