フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

ベルリン・ドイツ交響楽団(Deutsches Symphonie-Orchester Berlin) ブロムシュテット指揮 2010年1月7日&9日 ベルリンフィルハーモニー

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2010年1月7日&9日 ベルリン・ドイツ交響楽団(Deutsches Symphonie-Orchester Berlin (DSO))

場所 ベルリンフィルハーモニー

指揮 ヘルベルト・ブロムシュテット

ピアノ マルティン・ヘルムヒェン

メンデルスゾーン: ピアノ協奏曲第2番ニ短調 op. 40

(初演:1837年9月21日バーミンガム音楽祭において、メンデルスゾーン自らのピアノ&指揮による)

ブルックナー: 交響曲第2番ハ短調 (初稿, 1871/72)

(初演:1873年10月26日ウィーン万博閉会式において、ブルックナー本人の指揮による)

座席 D左5列3番

 中央の席ではないのでとりわけ良い席ではないが、なかなか近く見えて良い。オケのDSOが良くてびっくり。指揮はブロムシュテット、ピアノはヘルムヒェンというベルリン出身の若いピアニスト。アンコールも弾いてくれた。

 前半のピアノ協奏曲はいかにもメンデルスゾーンらしい曲。この公演の2曲の組み合わせはなかなか良いと思う。どうでもいいけどどちらも第2番だ。

 ブルックナーの交響曲第2番は1871/72年の初稿。第2楽章と第3楽章の配置がそれ以降の版とは逆、つまり(彼の8番や9番のように)スケルツォ、アダージョの順である。あとからその日のプログラムの解説を読めば載っていたことだったが、初日は解説も大して読まずに聴いたので第1楽章後にスケルツォが来てびっくりした。

 第4楽章の後半で一度ずれて止まりそうになった。相当冷やっとした。でも聴き終わったときの満足感はかなりのもので、一気にこの2番が好きになった。この日からこの曲をもっとよく聴くようになった。DSOというオーケストラも好きになった演奏会だった。

 2日後の1月9日、あまりにすばらしかったので同じ公演に我慢できずもう一度来てしまった。この前日にはここにベルリン・フィルを聴きに来たにもかかわらず来たってことは相当良かったと感じたのだろう。前回のようにフィルハーモニー入り口入って左にある当日券売り場に並ぼうとしたらご婦人に話しかけられチケットを譲ってもらった。5人で来る予定が一人けがでこれなくなったらしい。ちなみにAbonnement(定期購入)チケットだったので彼女はよく聴きにくるみたいだ。ということは席も隣。譲ってくれた本人と席で座っていろいろ話していると他の3名の紳士淑女がぞろぞろやってきてその場で簡単に挨拶して並んで座る。ヨーロッパらしい。

 アンコールが初日と違った。今日の方がよかった。曲目はよくわからないけど。ブルックナーの方の編成は、1.Vn16、チェロ10、ヴィオラ12、2.Vn15(初日は16) チェロの後ろにコントラバス8。同じ公演で編成が微妙に変わっていたのが不思議。同じ公演に2度来ることは普段はしないのでよくわからないが、なにかあったのか。

 この日は、ブルックナー第4楽章の最後の方のところ初日に止まりそうになった個所、今回はなんとか。でもあそこはやはり難しいらしい。

 オケは本当に弦が良い。あの響き。日本では聴けない響き。素晴らしい。あと、この2日間のホルンのトップとてもうまかった。日本によく来るにもかかわらず聴いたことのなかったブロムシュテットも聴けたし。といっても特にブロムシュテットが聴きたい、って思っていたわけではなかったけれども。でもブルックナーの2番の演奏が素晴らしかったのでかなり良い印象。良いものを聴かせてもらった。こうして5ヶ月後に彼がベルリン・フィルを指揮するブルックナーの6番も行こうと心に決めたのであった。

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