フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

ヘンデル『アグリッピーナ』 ルネ・ヤーコプス指揮 ベルリン古楽アカデミー ベルリン国立歌劇場 2010年2月9日

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2010年2月9日(火)Agrippina
Staatsoper Unter den Linden
René Jacobs
Akademie für Alte Musik Berlin 

Regie: Vincent Boussard, Bühne: Vincent Lemaire, Kostüme: Christian Lacroix

Alexandrina Pendatchanska (Agrippina)
Marcos Fink (Claudio)
Jennifer Rivera (Nerone)
Anna Prohaska (Poppea)
Bejun Mehta (Ottone)
Dominique Visse (Narciso)
Daniel Schmutzhard (Lesbo)

2月4日プレミエ。

 素晴らしい。指揮者もオーケストラも良くて、しかもあの歌劇場で。後半からは3. rang mitte linksの3列目の11番で。それにしても長かった。休憩入れて4時間半。舞台はきれいだった。ネローネだけは女声を起用。売り切れでもたいてい多少の空席はあるものだけど今日は見事に埋まっていた。空いていたのは3席くらい。面白いことに休憩後は4階席のサイドはガラガラになるという。自分も移動したけど。でもあの人数移動できるほど空きはなかったけど。帰った人もいるっていうことか?

 このオペラは最後までキャストの8人だけでやる。例えば『コジ・ファン・トゥッテ』も基本的に6人だけれど、『アグリッピーナ』では合唱もなにもなし。

 なかなか良いプログラム冊子だったので買った。7ユーロ。アンナ・プロハスカきれいだな。いろんな役ができそうだ。迫力はないけど。声量はしっかりあって安定している。自前の歌手のレベルがこのくらいというのは新国ではそうはいかない。

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もっともその前に、新国には早く新国立劇場管弦楽団を設立してもらいたい。そして年間のプログラム数をせめて1.5倍(すなわちオペラは最低15演目)にして演目ごとの上演回数ももっとよく考えて(基本全体的に増やして。海外の歌手呼んでるから難しいのはわかるけど)ほしい。そして何より、値段を下げる。まだ伝統もなければ自前のオケさえない劇場でこの値段の高さはない。呆れる高さ。財政的な問題があるのもわかるけど。だから公演数を増やして。そのためにもオケ設立して。公演数増やすと東フィルや東響の自分の定期とぶつかる、日程的に近くなりすぎてきつくなるから。実際すでに現状でもそれらのオケの予定に依存しているでしょう。自前のオケ。演目数増。公演数増。一度制作した演出もうちょっと長く使って。少し我慢して奇抜な現代的演出控えろ。日本のオペラにそこまで力入れるな。誰も日本語オペラに期待してない。そもそも日本語に適したものではない。あんな良い劇場持ってるんだからお願い頼む、もったいない。あんな良い劇場はなかなか無いのに。

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