フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

マーラー 交響曲第3番 バレンボイム指揮 ベルリン国立歌劇場管弦楽団 2010年3月3日 ベルリン・フィルハーモニー

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2010年3月3日(水)Staatskapelle Berlin

指揮:ジェームス・レヴァインキャンセルのためバレンボイム

ソプラノ:ヴァルトラウト・マイアー

マーラー 交響曲第3番ニ短調 (1902年初演)

16 14 12 10 8 (Vn. 1 Ce. Va. Vn. 2 チェロの後ろにコンバス)

Fl 4 Ob 4 Kl 5 Fg 4 Hr 8(右側) Tr 4 Po 4 Tu 1 Hf 2 Tim 2 Schl. 5

 この日の指揮のレヴァインがこの演奏会をキャンセルしたというのを地下鉄に乗っていたときに電車内にある画面の情報で知った。ガーン。でもレヴァイン見れないのはちょっと残念だけど代わりがバレンボイムだからそれほどショックではないかな。

 開始前に舞台見てたらあの袖のドアからバレンボイムが現れた!コート着たままの状態。目の前50cmのところを通り過ぎホールの人と話しながら指揮台のスコアを手に取り戻って行った。一瞬目が合った。急な代役っていう緊張感があった。

 席はほとんど埋まっていた。本番開始、バレンボイムが登場するときっと聴衆のほとんどが事情を知っていて大きな拍手。会場には緊張感があった。マーラー、本当にすごいな。1楽章が終わったとき自然と拍手が起こった。終りがすごい迫力だったっていうのもあると思うけど、広い意味での。特に、急な代役でも素晴らしいじゃないかっていう。こんな大作は細かくどこがどうというものじゃない。大きな大きな物語。オケも迫力があり、静寂に緊張感があり、良いオケだ。ホルンもクラもオーボエもみんな楽器めちゃくちゃ上げてた。特にホルントップ。一楽章が終わった後に一度だけチューニング。やっぱりヴァルトラウト・マイアー上手いなぁ。歌いだした瞬間違う。ドイツ語がきれいに歌われていく。

 終わった後凄い拍手。バレンボイムがベルリナーに愛されてるのがわかる。団員とのやり取りからも。普通に舞台でちょっと話しこんでるし(笑)この演奏会レヴァインがキャンセルしたことで逆に緊張感ある良い演奏になったと言えるかもしれない。最後の音が鳴りやんだ後もみんな余韻を味わっていた。

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