フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

『サロメ』 2010年4月17日 ベルリン国立歌劇場

2010年4月17日(土)Salome Staatsoper

Dirigent Julien Salemkour

Salome Angela Denoke

左半分が弦で右半分が管打、今日もティンパニあのスキンヘッドの人

3階左中1列3番

 客少ないなぁ。がらがら。指揮者が急遽交代。アイスランドの火山噴火のせいで電車で来たとか。

 サロメというオペラ、今まで何回か聴く機会はあったと思うが今日が初めて。先に言うと、『サロメ』という作品があんまり良いと思わなかった。一番の原因は台本にあり。せりふがオペラでやるとなるとどうも無理やり作った感じに聞こえる。多すぎるんだな。不自然。か、せりふが普通だから、普通とは違うオペラになるとそのせいで不自然になるのか。オーケストラは全体に難しそうだけど、あのティンパニ凄いな。今まで聴いたことのあるティンパニで一番難しいんじゃないか。ホルン6人いた。

 あのヨハネ役なんか声が通りにくそうだった。ソプラノは良かったな。声がなかなか通る。本当に裸になった。最後は実際には生首に口づけはしなかった(と思う)。最後銃で殺される。

 舞台は現代の、どこかの暗い古いコンクリートの刑務所みたい。兵士は銃を肩にかけている。なんか不自然な感じだ。演出はクプファー。

 ヘロデ王役、良く演じたと思うが良いと思えないのは役自体が悪いのだろう。せりふが多すぎる(ように感じてしまう)。ドン・ジョヴァンニを作曲したモーツァルトを非難したベートーヴェンはこの作品にはなんと言うであろうか。

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