フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

ベルリン・コンツェルトハウス・オーケストラ ミヒャエル・ギーレン指揮 2010年5月29日 コンツェルトハウス・ベルリン

2010年5月29日(土)Konzerthaus Orchester

Michael Gielen  Drigent

Melanie Diener  Sopran

Schumann Ouvertüre zu Schillers Trauerspiel „Die Braut von Messina“ c-Moll op. 100

Alban Berg „Sieben frühe Lieder“ für Sopran und Orchester

Schumann Sinfonie Nr. 2 C-Dur op. 61

16,12,10,14,8

 なんと当日券売り場前であるDameにチケット譲ってもらった。しかも2枚。一人だって言ったけど2枚挙げるからそれをまた誰かにあげてと。定期チケットだった。どうしようかなと思っていたらドイチェオーパーで以前知り合ったテノール歌手の人が偶然にも列に並んでいたので声をかけ事情を説明し余りの1枚をあげた。なんていう偶然。でそのまま今日の演奏会を一緒に聴いた。医者であるという妹が今ちょうど東京にいるとのことだった。二人で良い席に座ろうということでぎりぎりまで見計らって1階14列右16番に座った。

 序曲は準・メルクルのときも聴いたけどなんかさっぱりだな。有名にならない曲にはそれなりの理由があるものだ。歌曲は、というか歌手はあれ写真と同一人物と思えないくらい写真より若く見えるし、若く見えるだけじゃなく違って見える。期待してたほどではなかった。声が小さい。オケも音でかくてかきけすし(編成は小さい)。ソプラノは調子悪いのかってくらい声の出が悪そうだった。

 交響曲を聴いてこのオケのレベルがはっきりわかってしまったように思った。難しいのはわかるけど。あと指揮者の力量も。まあうるさいこと言わずにシューマンの曲を味わうようにしたけど。それでも聴きながら今まで2番が良いと思ってた気持に若干の迷いが。これだって別にそんな良いわけでもないなと。今までだって4曲の中で、ということで良いと言ってただけだけど、この曲も、いやこの曲こそまさにやり損の曲だなぁなんて思い。2楽章でもあの強迫観念動機の部分も良いけど間の静かなところが良いね。特に実演だと。3楽章も。4楽章は純粋にきれいだな。演奏はところどころデュナーミクがわざとらしかった。急にピアノになるところが多かった。盛り上がる前の部分などで。弦は対向配置でこの曲に関してはこの配置はふさわしいように感じる。2楽章の1,2ヴァイオリンでの動機のかけ合いはずれてたな。でも難しいよなあれ。2番がやや遅い、乗り遅れちゃうんだよな。弦の人数は第一ヴァイオリン16名で大きいけど響きは難しいのもあってかきれいではないし、もっと人数に見合った迫力があってもいいはずだった。1楽章冒頭はゆっくりスタート。4楽章最後のティンパニは相当聴かせたなぁ。テンポも遅くなって思いっきり叩く。前のおばあちゃんがちょっと笑っていた。

 とはいっても聴けるだけですでに良いです。しかも今日はもらってただ。ぶらっと来てたまたまチケット貰ってタダで聴いて帰ると。なんて素晴らしいんだ。来週にシュターツカペレのシューマン1,4番聴いて今年シューマン生誕200年に4交響曲聴いたことになるな。レシュマン&バレンボイムの『女の愛と生涯』、DSOの『ファウストの情景』も聴いたし。『楽園とぺリ』は聴きそびれたけど。

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