フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

新国立劇場 『トリスタンとイゾルデ』 公開ゲネプロ 2010年12月22日

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リヒャルト・ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』
指揮:大野和士
演出:デイヴィット・マクヴィガー
トリスタン:ステファン・グールド
マルケ王:ギド・イェンテンス
イゾルデ:イレーネ・テオリン
クルヴェナール:ユッカ・ラジライネン
メロート:星野淳
ブランゲーネ:エレナ・ツィトコーワ 
東京フィルハーモニー交響楽団

座席 3階正面中央

 2日前に急遽、知り合いの方からゲネプロのための整理券を頂けることになって観てきた。新国でゲネプロを観るのは『軍人たち』以来2度目。

 本当に観たかった公演。新国の今シーズンのプログラムを眺めてみれば、指揮者・歌手陣・演目からして疑いの余地なく最大のプロダクション。チケット発売初日はベルリンにいて、即完売でチケットとれる見込みもなかったし、Z券もシステム変わったし、その上今忙しいのでほぼあきらめてもうむしろ気にしないようにしていたところでつかんだチャンス。13:30の開場の頃に外からの正面入り口に向かう時にテオリンがエスカレーター隣の階段を降りて行くのを目撃。3階真正面2列目で観た。

 時間ないので簡単に書くが、この新国の『トリスタンとイゾルデ』、とにかく舞台がきれい。美しい。こんなに美しい舞台には滅多にお目にかかれないのではないか。自分が今まで見た中ではこの舞台の美しさは3本の指に入ると思う。歌手陣、イゾルデ役のイレーネ・テオリン、トリスタンのステファン・グールド、個人的に好きなツィトコーワ、みんな凄すぎ。声量ある、迫力ある、上手い。ゲネプロだったけど抑え目に歌っている感じは微塵もない。むしろそんなに歌っちゃって良いのか、というくらいの迫真の歌唱・演技。オケはかなり、ん?な感じだったが(すいません)。

 本当に観れて良かった。しかも3階正面だった。チラシの裏を見たら今日座ったその席でB席14,700円。それでなんとS席は26,500円。それにもかかわらず全公演完売なんだからすごい。あの『アイーダ』を除いては今まで他にそんなことはなかったらしい。とにかく今日は素晴らしかった。本番はここからさらにどうなるのか、名演になるんだろうな。観に行かれる方々の評価が楽しみだ。

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