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フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

ヴェルディ『ドン・カルロ』 2014年2月22日 東京文化会館 二期会

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ヴェルディ『ドン・カルロ』

 2014年2月22日 東京文化会館 

東京二期会オペラ劇場(フランクフルト歌劇場との提携公演)
指揮:ガブリエーレ・フェッロ
演出:デイヴィッド・マクヴィガー
フィリッポ2世:伊藤純
ドン・カルロ:福井敬
ロドリーゴ:成田博之
宗教裁判長:斉木健詞
エリザベッタ:横山恵子
エボリ公女:谷口睦美
東京都交響楽団

モデナ版、1・2・3幕(2時間)―休憩―4・5幕(80分)

座席 5階R1列33番

 歌手陣がしっかり歌った公演だった。渾身の上演。二期会のオペラと言えば直近では昨年11月にライマン『リア』を観て意欲の高い上演に驚いたが(→「アリベルト・ライマン『リア』(日本初演) 2013年11月9日 日生劇場」)、今回の『ドン・カルロ』を観て抱いた一番の感想は歌手陣の充実ぶりだった(私が観た22日はいわゆるA組のキャスト)。各歌手の歌唱がそれぞれ安定していて、日本人歌手で固めたキャストでヴェルディのオペラをこれだけ歌って聴かせているという状況に感心していた。明らかに水準が高くなっているのだろう。ただ、過去と比較して相対的に水準が上がっていることは間違いないであろうが、今日の上演を聴いて圧倒的に素晴らしいとは言えない。冷静に振り返って言い換えれば、やっとこの水準に達してきた、と言うこともできるだろう。

 また、日本人歌手陣の充実ぶりには驚いたし感心したのだが、ヴェルディ『ドン・カルロ』に感動はしなかった。オペラとして傑作とは到底思えないし、良いとも思わない。そこが同じ二期会の『マクベス』や『リア』を観た時との違いか。それでもやはり歌手陣の渾身の歌唱が印象に残った良い上演だった。

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