フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

ベルチャ四重奏団&ティル・フェルナー ウィーン・コンツェルトハウス 2015年11月9日

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Belcea Quartet, Streichquartett
Corina Belcea, Violine
Axel Schacher, Violine
Krzysztof Chorzelski, Viola
Antoine Lederlin, Violoncello
Till Fellner, Klavier

Joseph Haydn
Streichquartett G-Dur Hob. III/81 (1799)
Béla Bartók
Streichquartett Nr. 1 a-moll op. 7 Sz 40 (1908-1909)
***
Johannes Brahms
Klavierquintett f-moll op. 34 (1865)

Zugabe:ドヴォルザークピアノ五重奏曲より第3楽章

座席 2階左4列6番

 ロンドン王立音楽院在学中の1994年に結成されたベルチャ四重奏団。これまでアンデルジェフスキ、マルティン・フレスト、ボストリッジ、マティアス・ゲルネなど現代の重要な音楽家たちと多く共演もしている。2014年にはベートーヴェン弦楽四重奏曲全集を出した。ウィーン・コンツェルトハウスには2007年から定期的にAbonnementの"Quartette international"のシリーズに登場しているとのこと。このシリーズは今シーズンから"Artemis & Balcea"となり全5公演のうち3公演をベルチャ四重奏団が行う。シーズン前の8月に年間プログラムをざっと眺めて目に留まりこのAboを買った。

前回(このシリーズ初回の公演)

 良い四重奏団で聴衆の反応も良かった。ハイドンの後のバルトークの四重奏曲第1番イ短調を楽しく聴いた。ただところどころ置きにいっていると言うか安全運転気味に感じた。後半はブラームスのピアノ五重奏曲。ウィーン出身のピアニストのティル・フェルナー(Till Fellner, 1972-)が素晴らしい。全体に安定感のあるブラームス。充実。このブラームスの後のアンコール、ドヴォルザークがまた映える。独特の色彩感を持った響き。ここでもピアノが素晴らしかった。

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Till Fellner © Gabriela Brandenstein

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Belcea Quartet © Evy Ottermans

 来月12月前半にこのシリーズ3回目の公演があり、再びベルチャ四重奏団。今度はベートーヴェンの四重奏曲2曲と新しい委託曲(T・ラルヒャー)。

 以下ベルチャ四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲全集。HMVの方にはベルチャ四重奏団についての詳しい解説あり。

Beethoven: The Complete String Quartets

Beethoven: The Complete String Quartets


HMV→ベートーヴェン弦楽四重奏曲全集 ベルチャ四重奏団(8CD) icon

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