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フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

ドヴォルザーク『ルサルカ』 ウィーン国立歌劇場 2016年2月9日

オペラ

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RUSALKA
Antonín Dvořák

Tomáš Netopil | Dirigent
Sven-Eric Bechtolf | Regie
Rolf Glittenberg | Bühnenbild
Marianne Glittenberg | Kostüme
Jürgen Hoffmann | Licht
Lukas Gaudernak | Choreographie

Klaus Florian Vogt | Der Prinz
Elena Zhidkova | Die fremde Fürstin
Jongmin Park | Der Wassermann
Camilla Nylund | Rusalka
Monika Bohinec | Jezibaba
Gabriel Bermúdez | Heger
Margaret Plummer | Küchenjunge
Valentina Nafornita | Erste Elfe
Ulrike Helzel | Zweite Elfe
Miriam Albano | Dritte Elfe
Manuel Walser | Jäger

クラウス・フローリアン・フォークト、エレナ・ツィトコーワ、カミッラ・ニルント


座席 立ち見1階

 新国立劇場でかつて見逃した(チケット発売初日に買っていたのに行くの忘れた)『ルサルカ』。約4年の時を経てやっと、ウィーンで観る。出張で来ている研究者の知り合いとゆっくりナッシュマルクトで昼食、すぐ近くのカフェに行った後にそのまま歩いて劇場へ。知り合いと別れ、立ち見の列に並んでいるとご婦人が余ったチケットを持って誰か欲しい人はいないか尋ねながら歩いている。声をかけて買う。1階の立ち見券。列から離脱して正面入り口が開くのを待って中へ。前から5列目に。1階立ち見の前から数列は位置としてとても良い。あとはじっくり観るだけ。休憩2回。

 演出はここの『指環』も演出したベヒトルフ。たしかに舞台、衣装など雰囲気が似ている。3人のノルンと今日の3人の精霊とか。2014年1月プレミエ。

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美しい舞台だった。 © Wiener Staatsoper

 今日は何と言っても配役が良い。クラウス・フローリアン・フォークト(王子)、カミッラ・ニルント(ルサルカ)、エレナ・ツィトコーワ(外国の公女)。この水準で揃うのはなかなかない。3人とも新国立劇場にも出演している。その中でも頻繁に新国に出演し馴染みがあり、好きな歌手(新国に行く人はみんなツィトコーワ好きか)であるツィトコーワをウィーンでも聴けるのは嬉しい。(ニルントは今日のみストヤノヴァの代役のよう)

 フォークトは一度だけ、2005年11月に新国『ホフマン物語』で聴いた。1階5列目くらいで彼の美声を味わった。今日はそれから約10年ぶりになる(なぜか2012年の『ローエングリン』に行ってない...。今シーズンまた新国で『ローエングリン』歌うそうで...)。

 カミッラ・ニルントはベルリンでも何度か。新国では『ばらの騎士』(元帥夫人、2007)、ベルリンで『リエンツィ』(イレーネ、2010)、『ファウストの情景』(DSO/メッツマッハー、2010)、「ミサ・ソレムニス」(RSB/ヤノフスキ、2010)、ウィーンで『タンホイザー』(エリーザベト、2014)。

 ツィトコーワは新国で『コジ・ファン・トゥッテ』(ドラベッラ、2006)、『こうもり』(オルロフスキー、2006)、『ばらの騎士』(オクタヴィアン、2007)、『ラインの黄金』(フリッカ、2009)、『ワルキューレ』(フリッカ、2009)、『トリスタンとイゾルデ』(ブランゲーネ、2010)、『ヴォツェック』(マリー、2014)。

 フォークト、声が通る通る。壁を伝ってびりびりくるよう。あまりに声が通るので、マイクでも使ってるのか?とすら思う瞬間もある。ただ、じーっくり聴いちゃうと下手だな笑。音程が安定しないことがときどきあり、聴いていて不安にさせられる。一言で言うと少し音痴。前から少し思っていたが今日じっくり聴いて再確認。が、それを補って余りあるあの声の魅力。音程など不安定さが垣間見えるが声が違いすぎる。『ホフマン物語』と『ルサルカ』で聴けたが、『ローエングリン』でも聴きたいところ。5月・6月の新国の『ローエングリン』...。

 ルサルカ役のニルントも良かったが、やっぱりツィトコーワ上手い。際立っていた。この歌手を新国で頻繁に聴くことができるのはありがたいことだなぁ。2013年新国『タンホイザー』(観てないけど)に向けてのインタビュー動画を思い出す(新国立劇場オペラ「タンホイザー」 エレナ・ツィトコーワ インタビュー - YouTube)。[インタビュー時]新国立劇場にデビューして10年、定期的に出演してきて新国立劇場を「自分の家」と感じる、ここで歌えることはとても幸せなことで素晴らしい役、素晴らしいプロダクション。ここで歌うのは私にとって大きな重要な事です、と。新国を気に入っていることを(なぜか?ドイツ語で)語ってくれている。

 指揮のトマシュ・ネトピルも良い指揮者に見えた。バランスとったり盛り上げたりコントロールが上手くオペラ指揮者って感じだ。

 精霊の一人はヴァレンティナ・ナフォルニタが歌ったことも付け加えておく。

 全体に充実の上演だった。

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(余談)そうそう、ディアーナ・ダムラウが客としていてびっくり。休憩中に、本当に本人かなぁ?と思って見てたら何度か目が合ってしまった。ダムラウは週末からここで『マノン』を歌う。

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