フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

ヘンデル『オルランド』 2010年7月16日 コーミッシェ・オーパー

2010年7月16日(金)Orlando komische oper
Parkett links Reihe 2 platz 5
メドロはホフマン物語の時のミューズ役の人

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 面白かった。女性ばっかりで始めは誰が誰だか。ツァラトゥストラとその助手が変な感じの役に。基本面白い路線だったけど、3幕でオルランドが狂気の沙汰でアンジェリカを銃で撃ち殺し自分も自殺する、という幻想の部分は一気に引き締まった。アンジェリカを撃つ時音楽の途中で銃声と共に音楽も突然消える。オケの団員も何が起こったかという風に舞台を見る。そしてオルランドも銃を口にくわえて自殺。血が飛び散る。後ろの壁に。その時はどれほど静まり返ったか。その後神の水、聖なる水、聖水(göttliches Wasser)、スーパーで買った6本セットのペットボトルの水(笑)をツァラトゥストラがかけると目覚める。そこから一気に解決に向かい最後は写真を撮って幕。

 歌手それぞれのレベルはどうだったかな。メドロ役はきれいだし上手いだろうけど声が小さい。今日の中で良かったのはドリンダ役かな。ツァラトゥストラ役は声は多少でかいけどあまり上手くはない。今日のオケは良かった。気になるところがあまりなかった。指揮者が良かったかな。自分でチェンバロを弾いてもいた。今日のオケの配置が少し変わったものだった。まずピット自体も舞台の関係でせまくなっていて、しかもすこし上がっていた?

 ヘンデルのオペラについて。アグリッピーナもそうだったけど、ちょっと長く感じる、いや長い。今日思った理由は、アリアが多すぎ。毎回毎回アリアで早く進んでって感じのところもアリアアリア。前から思っているけど、いろんなオペラを観れば観るほどモーツァルトのオペラがどれほど素晴らしいかがわかってくる。途中ヴィヴァルディみたいな(彼の夏に似た)響きのところが。長いけど、ヘンデルの音楽は聴いてて気持ち良い。

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