フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

ドニゼッティ『ドン・パスクアーレ』 ウィーン国立歌劇場 2016年4月21日

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Don Pasquale
Gaetano Donizetti

Evelino Pidò | Dirigent
Irina Brook | Regie
Noëlle Ginefri-Corbel | Bühne
Sylvie Martin-Hyszka | Kostüme
Arnaud Jung | Licht
Martin Buczko | Choreographie

Michele Pertusi | Don Pasquale
Juan Diego Flórez | Ernesto
Adam Plachetka | Malatesta
Valentina Naforniţa | Norina
Wolfram Igor Derntl | Notar
Edurado Wesener/ Tobias Huemer | Butler
Waltraud Barton | Kammerfrau

プレミエ2015年4月26日、9回目の上演

Livestreamの日

全3幕、2幕後に休憩1回

立ち見上左、斜め右

 『ドン・パスクアーレ』、初演1843年パリ。昨年の今頃にプレミエが行われていて気にはなっていたが忙しかったか何かで行かなかった。歌手は昨年のプレミエ時と基本的に同じ。指揮者はエヴェリーノ・ピド。この彼の指揮はイタリア語演目の時に何回か聴いているが、いつもオケの音が良い気がする。最初の時も、ん、何かいつもより音が良いぞ、間合いも良い、と思ったのを覚えている。弦の響きの艶と伸びやかさ。(しっかり弾いているのはLivestreamの日だからなのか、この指揮者だからなのか)

 ドン・パスクアーレ役のペルトゥージは演技で笑わせてくれ、最初から最後まで楽しませてくれた。

 注目はやはりフローレスとナフォルニタ。フローレスは今シーズン1月に『リゴレット』、2月に『ロミオとジュリエット』と聴いてきて今日の『ドン・パスクアーレ』。調子が良いのか今まで聴いた中でものっているように聴こえた。ナフォルニタは3回目だが、まともに聴けるのは今日が初めてか(ウィーン・フィル/ビシュコフ、楽友協会(エネスク)と2月の『ルサルカ』(役は精霊)だったので)。コミカルな部分含めて良い歌唱・演技(気持ちわざとらしく感じもするが)。

 3幕、フローレスのアリアの後の拍手、数分続く。先日のゲオルギューとカウフマン出演の『トスカ』でのカウフマンのアンコールとちょっとしたトラブルの話題の勢いそのままに(?)、次第に観客の拍手がアンコールを求める叩き方に。左右のギタリストとお辞儀。最後は帽子にお金をもらう素振りで笑わす。

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Juan Diego Flórez, Wiener Staatsoper © Michael Pöhn


 終演後も拍手がなかなか鳴りやまない。楽しかったのでもう一回観に来ようかなと思ったら今日が最後。次は別キャストで6月末か(と思って眺めてたら来年1月の公演ではノリーナをダニエル・デ・ニースが歌うのか)。

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