ルドヴィク・テツィエール 2014年10月28日 ウィーン国立歌劇場
Solistenkonzert
Ludovic Tézier | Solist
Thuy Anh Vuong | Klavier
Henri Duparc
6 Mélodies
- L' invitation au voyage
- La vague et la cloche
- Extase
- Phydilé
- Testament
- La vie antérieure
- Chanson triste
Maurice Ravel
Don Quichotte à Dulcinée
- Chanson romanesque
- Chanson épique
- Chanson à boire
Robert Schumann
Dichterliebe op. 48
座席 Parkett(1階)右5列13番
歌手のリサイタルでウィーン国立歌劇場の立見席はなぁ、、、と思いつつも安いのでそれでいいかと思いつつ売り場まで行ったら横にチケットを掲げたおじさんがいたので一応、どんな席ですか、と聞いてみたら1階の5列目ほぼ真ん中という奇跡の一枚で、しかもいくらか聞いてよく見てみたら10ユーロと書いてある。え?その席でそんなに安いんですか?とか言ってたら歌手本人からのチケットとのこと。で、10ユーロでいいんですか、うん10ユーロ、と向こうは余った分をさっさと捌きたいように見えてぱっと10ユーロ渡して願ってもない良席を手にした。そのまま歩きながら、席隣だよ、また後でね、といって別れた。まったく、これだからやめられなくなる。ちなみに立ち見は1階のParterreが2.5ユーロ、他が2ユーロだった。
席に着くと周りはフランス人ばっかりであちこちフランス語が飛び交う。チケットを売ってくれたおじさんもフランス人だった。
前半はフランス語の歌曲。プログラムはもちろん買ったのだが細かくも見ていられずなんとなくフランス語の音を楽しむ。周りに座っているフランス人たちとはまるで聴いているものが違うだろうなと思いつつ、フランス語はできないながらも、音楽と言葉が上手く結びついて絶大な効果を上げているらしいことはわかった。ただピアニストが大したことない感じで後半に不安を残す。
後半の『詩人の恋』こそが今日の目当て、と思っていたのも束の間。1曲目ですでこのフランス人歌手がドイツ語の歌曲を歌うことの難しさが露見する。発音が...。そしてやはりピアニストが凡庸。どっかの音大生が弾いているのかと思うほど。歌手の情熱は伝わってきたが...。終演後ご婦人たちが、フランス人は何々をどうこう発音するのよねなどと話しているのが聞こえる。あれだけ有名で、こんなソロコンサートをやるのにあんな発音ではいけない。私が思うのだからこちらの人はなおさら思うだろう。