フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

レオンスカヤ/ハインリヒ・シフ/ウィーン室内管弦楽団 ウィーン・コンツェルトハウス 2015年4月11日

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Wiener KammerOrchester

Elisabeth Leonskaja, Klavier

Heinrich Schiff, Dirigent

Ludwig van Beethoven

Ouverture zu «Egmont» op. 84 (1809-1810)

Franz Schubert

Symphonie Nr. 7 h-moll D 759 «Unvollendete» (1822)

***

Ludwig van Beethoven

Konzert für Klavier und Orchester Nr. 5 Es-Dur op. 73 (1809)


座席 3階左13列2番

2回公演の初日

10 (Vn1), 8, 6, 5, 3 『エグモント』ホルン倍管

 ウィーン室内管弦楽団(Wiener KammerOrchester)はとても良い。音楽を作ろうとする意識がしっかり伝わってくる。前回はガランチャの演奏会の時で、その時に初めて聴いた(→「エリーナ・ガランチャ チチョン指揮 ウィーン室内管弦楽団 2014年10月15日 ウィーン・コンツェルトハウス」)。オケとしての統一感がある。聴いていて気持ち良い。指揮はこのオケのかつての首席指揮者、ハインリヒ・シフ。やりたいことを気にせずやるタイプに見える。

 レオンスカヤは、今日の聴衆のほとんど全員のお目当てだったと思うが、まったくひどい演奏で、至る所でミスが目立ち、一瞬止まるところさえも。弾けているところもいたって凡庸。音自体にも特筆すべきものは感じられず、彫も浅ければ立体感もない。ミスの多さにはさすがに会場も白けていた(ように私には見えた。第3楽章開始直後(ここもミスだらけ)には、おばさんがひとり席を立って帰って行った)。それでも終わってみると拍手喝采、中にはブラヴォーありのウィーンの聴衆にはだんだん何も感じなくなってきた。

 それにしても『エグモント』序曲、『未完成』、『皇帝』って、久しぶりにこんな「名曲コンサート」みたいなプログラムを聴いたなぁ。たまにこういう演奏会も良いな。

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