フィルハルモニ記

ドイツ文化・思想の人がオペラ・コンサートなどの感想を中心に書いているブログ

公演マラソンの2月

 2月は思い切って、というか半ば意地になってオペラに、演奏会に、演劇に通い続けた。2月7日から2月28日まで連続で走り続けた。今まではせいぜい6日か7日連続くらいが最多だったが今回はなんと、22日連続23公演を鑑賞。馬鹿だな、ちょっとやり過ぎたか。こんなのは二度とないだろう。さすがに疲れた。ブログ記事も緩急付けて、たいして感想を書いていないものもあり。並べて見ると以下の通り。オペラ7回、演奏会8回、演劇8回。


 行ったなぁ。単純計算、一年間月2で行ったとして24公演だから、月2ペースの一年分相当か(「私の鑑賞履歴」の数字もなかなかごつくなってきた)。

 上記の中で全部ひっくるめて一番良かったのはフランス国立管/ダニエレ・ガッティ『エリア』かな。念願の『エリア』だったし、演奏も良かったし。そのほか良い公演で楽しめた、充実していたのはモリエール『病は気から』、ドヴォルザーク『ルサルカ』、ヘンデル『オルランド』、ロッシーニ『オテロ』、ウィーン・フィル/ゲルギエフ(『展覧会の絵』の日のほう)など。もちろんフライブルク・バロックオーケストラ(/ゲルハーヘル/コッポラ)、コンツェントゥス・ムジクス(/ゴットフリート)も良かった。

 変に意地になってなかったらウィーン国立歌劇場『コジ・ファン・トゥッテ』、フライブルク・バロックオーケストラ、ブルックナー・オーケストラあたりはたぶん行ってなかったかな。1日外すだけでもだいぶ楽なんだけど結局空けずに行ってしまった、意地で(だから何の意地なのかって話だが笑)。でもブルックナー・オーケストラ聴いたらまったく別の機会にフルート奏者と知り合って、「先週ブルックナー・オーケストラ聴きに行ってさぁ」「え、本当?乗ってたんだけど」「え、じゃあ聴いてたんだね」みたいなこともあったし。リンツ・ブルックナー・オーケストラは本拠地であるホール、ブルックナーハウスでの演奏会の他に、新しく建てられたリンツ州立劇場のピットにも入る。9月にリンツに行って以来行きたい劇場だ。帰り道「もし行きたい公演があったら言ってくれればチケット取れるよ」と言ってくれたので今度真面目に行く計画を立てるかもしれない。

 ウィーンに来てからちょくちょく音楽家と知り合う。ベルリンでも知り合ったがごく少数。ベルリンはなんかあまり会わない。ウィーンはしょっちゅう会うので、「あ、またか」みたいになる。音楽の都だけありやっぱり明らかに多い。

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 これ、ウィーンだからできたと思う。会場の場所が近いから。もちろん住む場所にもよるが、これだけ連続はベルリンじゃちょっときついかな。これまた住む場所によるけど、よほど都心じゃなきゃ東京でも無理(違う理由でもたぶん無理だが)。ウィーンだと自宅から(自分はフォルクスオーパーがちょっと面倒くさいが)ウィーン国立歌劇場、楽友協会、ブルク劇場、アカデミー劇場も(今回はないがコンツェルトハウスも)20分~25分程度。日本で言うみたいに電車移動が25分、じゃなくて終演後そこから20分~25分後にはすでに部屋にいる(アン・デア・ウィーン劇場はカールスプラッツ駅から少し歩くがプラス数分)。例えば自宅から楽友協会の19:30の演奏会に行くときはだいたい部屋を19:00に出る。それで19:20か19:25には会場に着いている。そして素晴らしいホールで素晴らしい演奏をあたりまえのように聴く...ウィーン凄いな。このほかの点含め、世界住みやすい都市ランキング1位になる(調査会社がいろいろあってランキングもいろいろだが、たいてい毎年どれでも3位以内に入っている)のも、来る前ははいはいとか思ってたけど、住んでるとよくわかる。

 こんな公演マラソン中に面白いことがあったのだがそれは次の記事に。

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